格闘技における”手加減”のお話

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ほんとに濃いな。これらが正味1時間でうかがった話だとは。

■17.07.01(土)【GSA】MMAグループトレーニング(格闘技1.0h):上田さん
■3. 格闘技における”手加減”のお話

つい先日、MMAクラスでひやっとする場面があった。見てたら以前に自分が何度か考えたことを思い出した。
そういや、自分なりに考えはしたけれど、インストラクターさんに尋ねたことがなかったな、と改めて気付き、お題にしてみる。

「クラスではなかなかこういう話をする機会がないので、ちょうどよかったです。
これから自分より後に入ってきた人とスパーリングする際に、きっと役に立ちます。」

「そもそも、”手加減をする”って傲慢な感じがしませんか?
”エラぶってる”
”自分、そんな強くないし”
と無関係なことと思い、尻込みをして。」

まぁ、そうですよね。でもその”謙遜”は逃げで言い訳だ。
そして実際に手加減が必要な場面に出くわして、無考えを露呈して怪我を生む。
平時のときにこそ、考えておくべきことだ。

「初心者は全力を使ってやるから、苦戦をします。
本来スパーは、アクセルの踏み方は4割でやるものです。
でもそれを8割とか使ってくるので疲れて嫌になるし、怪我のもとになります。」

T氏が”そうそう、自分疲れる”って顔で納得をしてるように見える。
私は”初心者のことを言ってるのか、初心者の相手をする人のことを言ってるのかどっちだろう?”と考える。初心者が全力出し過ぎて疲れるのは確かだが、相手をする側もつられると全力を出す羽目になり疲れるし、ヒートアップして怪我のもとになる……。

ついでにこれに男女の筋力、持久力の差が入ると余計に女性はしんどい。私にとって1番怖い練習相手は、体格がよすぎて運動経験のない、初心者の男性だ。壊される恐怖でほんとに逃げたい。
でもそれでも練習を望むなら、”手加減をするべき”なのは、”手加減が必要だ”とわかっている私の側なのだよな。例え壊されるのが私であったとしても。初心者の人に”女性を怪我させた”なんて苦い経験をさせないために。

「”手加減をする”方法は、”自分の難易度を上げる”です。」

んー……?

「”窮地に立ったところからゼロに戻す”練習をするんです。相手が怒るかもしれませんが……」

んんんーーー………?

「ただ”力を抜いてスパーをする”ではダメなんです。
それでは互いに利がないから、有益な練習になりません。」

ですね。それは納得。

「なので”自分の難易度を上げる”んです。」
「ゲームで例えるなら、”縛り”を入れることです。例えば、”アイテムを一切使わずにプレイする”みたいな。」

あー……なるほ、ど……?

「例えば寝技なら”自分は腕十字しか極めちゃいけない”とか。
どのポジションをとっても、腕十字しか極めちゃダメなんです。バックだからチョーク、ではダメです。」
「相手が読んでくるでしょう。腕十字だけ防御すればいいんだって。」
「それでいいんです。その状態から、腕十字を極められるようになるんです。」

ふと上田さんとスパーをした際を思い出す。たぶん……それ、やられているな。ものすごく機敏な本気っぽい動きをされてるのに、取られないことがある。あれは自分ルールを頑なに守っているからか。
そして、そうやって磨き上げてきたのが、今の上田さんの寝技か。

「打撃なら例えば”とにかくストレートを当てる”とか。
”とにかくすべてガードする”なんてのもありです。」

ああ、そうですね。それは私は気付けば使いだしてたな……体格よすぎる初心者男性に対して。怪我を回避するための苦肉の策だった。
あれは、ありか。

なるほどね。どんな相手であろうと、互いにとって有益な練習にすることはできる。考え方ひとつで。
面白いことを教えていただいた。

……次は逆バージョンもやはり聞きたいな。
”手加減”をしてくれない先輩相手にはどうすればいいか。

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