パズルのすゝめ

後期試験を受け終わり、現在合格発表待ちの受験生も多いだろう。

合否が気になって落ち着かず、勉強にも片付けにも身が入らないという人、春から受験勉強を始めようと思ってはいるもののやる気がでず足踏みしている人に、僕はパズルを組み立てることを強くお勧めする。

受験勉強は、様々な物事に喩えられる。よく言われるのは、「受験勉強はマラソン」だろうか。結局のところ、何に打ち込むにしても、望ましいとされる心構えは変わらない。そのため僕は、特に意外性もない例えを、巧みな格言であるかのように説かれるのが苦手だった。しかし、前期試験が終わった後、気晴らしにパズルを組んでいるときに、「受験はパズルだ!!」と不覚にも思ってしまった。僕はこの小さな発見を得意気に合格体験記にでも書き残そうと思っていたのだが、残念ながら今年度はその機会を失ってしまったので、いかに受験とパズルが似ているか、この場で熱弁しようと思う。

僕が取り組んだのは、2000ピースの風景パズルだった。「スーパースモールピース」という世界最小サイズのピースが、パズルの完成を難航させた。裏面にヒントとして縦線や波線が印刷されているが、あまりに単純な柄なので、ピースの小ささと形のバリエーションの乏しさも相まって、誤って組み合わせていても分からない。大抵、同じ色のピースが残りわずかになってはじめて組み方が間違っていたことに気がつくのだった。

画像はamazonレビューより このパズルを組むにはかなりの覚悟が必要だ

受験も同じである。自分がはめてきたピース、つまり積み上げてきた学習が必ずしも正しいとは限らない。現在のやり方に執着しすぎず、時には裏返して組み立てたり、これまで合わせたピースを振り返ってみたり、様々な視点で自分の学習方法を吟味することが大切だ。

そして当たり前だが、自分が取り組まない限り、パズルが完成することはない。受験においても、志望校合格という完成に向かって手を止めないことが肝要だ。反対に、己を信じれば、完成しないパズルはない。志望校を下げるということは、2000ピースのパズルの完成を諦めて300ピースのパズルのパッケージを開封するということだ。

さらに驚くべきことに、パズルに取り組むことによる局所的な肉体の疲労、すなわち首筋のこりと目の疲れは、受験勉強によるものとほぼ同じである。受験勉強をパズルに喩えることで、マラソンでは喩えきることのできなかった、受験勉強の身体的疲労をも伝えることができるのだ。

未知の受験勉強に怯えている人は、パズルで楽しく遊びながら、その精神的・肉体的疲労を体験してみてはどうだろうか。おすすめは、もちろんスーパースモールピースの2000ピースパズルだ。